バーミヤンの石仏

今回はちょっとかたいお話。
アフガニスタンの有名な仏教遺跡バーミヤンの巨大な石仏が、かのタリバーンによって破壊されたことは記憶に新しいですよね。
そのときの世界各国の論調は、美術的価値がどうとか、ただの石の偶像にそこまでしなくても、という風にその行為を非難していたんですよ。
しかし、これはちょっと違うと思いますよ。

神のことは神に委ねられています。問題は、人間サイドのこと。
たとえ、神の敵だとしても悪魔であったとしても、人の子として生まれ、悲しいときには涙を流し、嬉しいときには歌を歌う、そんな人間の祈りがそこにはあったはずです。
今はそこにいなくても、同じ祈りを持つ人がこの地球の上に確実に存在します。タリバーンはその祈りを冒したんですよ。
これは人間として恥ずべきことです。恥です。そしてこれこそが非難されるべきだったんですよね。

祈りは、人に残された最後のものです。どんな人の祈りでも、これを尊重しなければいけませんね。


堅い話につきあってもらって、スイマセンでした。


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